第一選択は胃瘻⁉️第二選択もある⁉️管理法も説明!
こんばんは♪
看護師ママのゆーはです。
前回から経管栄養法について学習してきました。
今回は前回の続きです。
「胃瘻は聞いたことあるけど、空腸瘻って聞いたことない!」という方もいるのでは?
今回は胃瘻・空腸瘻とは?メリット、デメリット、看護について説明していきます。
胃瘻とは
胃瘻とは胃に直接穴を開け、そこから栄養剤を流す経管栄養の方法です。
胃瘻はPEG(ペグ)と呼ばれていることが多いです。
前回、経鼻経管栄養を学習しましたが、ガイドラインでは4週間以上経管栄養を行う場合の第一選択となります。
胃瘻のメリット・デメリット
胃瘻のメリットは経鼻経管栄養と違い、口からも食事が出来ることでしょう。
口から食事が出来るということは、摂食訓練ができるということです。
デメリットに関しては手術が必要な事以外、経管栄養法の全てに共通します。経鼻経管栄養は鼻翼のスキントラブルのリスクでした。胃瘻のデメリットといえば、瘻孔のスキントラブルのリスクでしょうか。
胃瘻造設後
胃瘻の造設術後1〜2週間は創感染やカテーテルの抜去に注意が必要です。胃瘻を自己抜去した場合、胃の内容物が腹腔内に漏れ出し、腹膜炎を起こすリスクがあります。
胃瘻の管理
- カテーテルの埋没を防ぐため、1日1回回転させる
- 皮膚とストッパーの間は1〜2センチのゆとりを持たせる
- ストッパーが皮膚に当たる場合には、皮膚損傷を防止するためガーゼを挟む
- 1〜2週間に1回固定水の交換をする。
(固定水は7〜10ml。蒸留水を使用する)
胃瘻カテーテルの種類と交換頻度
バルーン型は1〜2ヶ月に1回
バンパー型は4〜6ヶ月に1回
経管栄養の手順
流動食の温度は常温〜体温程度にする。
流す前には必要時、吸引をする
(経管栄養中は唾液量が増えるため)
体位を整える
(胃の形状から右側臥位が推奨されていましたが、最近は左側臥位の方が逆流がしづらいことがわかっています。厚生労働省の資料では半座位で行うと書いてあります。書いてあること、言われていることがばらばらですので、患者さん一人一人によって体位の工夫が必要となりますね。)
注入速度は導入時は50ml/h
注入速度を上げることにより下痢などの消化器症状が出た場合には速度を遅くする。
注入後は、チューブ内の閉鎖や腐敗、細菌繁殖を防ぐために微温湯を20〜30ml注入した後、空気を20〜30ml注入をする。
注入後は30分〜1時間半座位を保つ。
空腸瘻とは
空腸瘻とは胃又は小腸に穴を開け、直接栄養剤を流す方法です。
経管栄養が4週間以上になる場合の第一選択は胃瘻でした。
では空腸瘻とは一体どのような場合に適応されるのでしょうか?
空腸瘻の適応
メリットは
- 胃にトラブルのある場合でも行えること
- 逆流しにくく誤嚥性肺炎のリスクが減る事
です。
デメリットは
- 手術が必要
- 定期的な交換が必要
- 皮膚トラブルのリスク
- 胃のように栄養剤を貯めておけないので、下痢や血糖激変のリスクがある
- 細長いので詰まりやすい
チューブの交換時期は胃瘻と同じです。
経胃瘻的空腸瘻とは
胃瘻の穴から通せる胃内用、空腸用の2股に分かれたチューブのこと。
メリットは
胃瘻チューブにより、胃内に貯留する液体や空気の吸引が出来ること。
注意点は
- 薬剤の投与は胃内用のチューブから注入
- 詰まりやすいため、栄養剤の注入前後に20〜30mlの水をフラッシュ
- 埋没防止のために回転させてはならない →回転によりチューブの先端の位置が変動する為
空腸瘻については国家試験には出ませんし、臨床でもあまり見かけないので、知識としてなんとなく知っている程度で大丈夫です。
いかがでしたか?
2回に渡り経管栄養法について学習しました。
国家試験にも出ますし、臨地実習でも看護をすることもあるかもしれません⚠️
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— ゆーは (@kango_yuha) 2022年5月28日