酸塩基平衡って何?アシドーシス、アルカローシスとは?
こんばんは♪
看護師ママのゆーはです。
突然ですが、みなさん酸塩基平衡ってどんなことか説明できますか?
「pHを、7.4くらいに保つことでしょー?」
それくらいしかわたしは分からなかったので、その仕組みとアシドーシス・アルカローシスについて今回は勉強してみました!
酸塩基平衡って何?
簡単にいうと、酸と塩基のバランスのことをさします。
身体の中はpH7.4くらいになるように調節されています。このバランスが崩れてpHが傾くことにより様々な症状が出てきます。
※花子のまとめノートより
このバランスをとっているのが、肺と腎臓です。
酸と塩基ってそもそも何?
酸とは
酸は「H+を放出する物質」と定義されています。
物質の代謝によって生じる、老廃物を指します。この老廃物が溜まりすぎると、血液が酸性に傾きます。
塩基とは
塩基とは、血液が酸性に傾くことを打ち消す物質です。
元の状態を維持しようと働くので「緩衝」といいます。
緩衝系には、
1. 重炭酸緩衝系:HCO3–
2. リン酸緩衝系:HPO42-
3. ヘモグロビン緩衝系
4. 血漿蛋白緩衝系
がありますが、一番重要な役割を担うのがHCO3−です。
酸塩基平衡のメカニズム
生体内では絶えず栄養素の代謝が行われ、その結果、酸が産生されています。産生される酸は「揮発酸」と「不揮発酸」に分けられます。
● 肺から呼気(CO2)として排泄されるものが「揮発性酸」
● 腎臓からH+として排泄されるものが「不揮発性酸」
※看護師rooより
揮発性酸の排出のメカニズム
食事から摂取した炭水化物や脂質のエネルギー代謝では、揮発性酸(CO2)が産生されます。
産生されたCO2は血液中に溶解したり、ヘモグロビンと結合して肺に運ばれます。
そこでCO2を呼気中に放出し、体外に排泄されていきます。
※花子のまとめノートより
不揮発性酸の排出のメカニズム
たんぱく質には窒素、硫黄、リンなどが含まれているため、代謝の過程で、硫酸や硝酸、塩酸などの強酸が産生されます。
強酸は緩衝系物質と反応した後、尿細管でHCO3-が再吸収され、H+が排泄されます。腎臓が機能していないと排尿されません。
酸塩基平衡が崩れると…?
pHの値は、PaCO2とHCO3-とのバランスによって上下し、下記4つに分類されます。
● 呼吸性アシドーシス:PaCO2が増加
● 呼吸性アルカローシス:PaCO2が減少
● 代謝性アシドーシス:HCO3-が減少
● 代謝性アルカローシス:HCO3-が増加
pHが正常値よりも
1. 酸性に傾くことをアシドーシス
2. アルカリ性に傾くことをアルカローシス
と言います。
アシドーシスとは
何らかの体の異常で、体内に酸が過剰に存在している状態がアシドーシスです。
アシドーシスの症状
- 症状
- 悪心・嘔吐
- 意識レベルの低下
- 頭痛や不安
- 不整脈により心収縮力が低下
- 交感神経の緊張
呼吸性アシドーシス
PaCO2を体外に出せない、肺胞換気量が低下した状態
(PaO2(動脈血酸素分圧)とは、動脈血中の酸素分圧、つまり動脈血の中に含まれている酸素の量を圧力の単位であるTorrで表したもの)
原因
- 呼吸数の低下
- 1回換気量の低下
- COPDによる肺のガス交換の障害
- 意識レベル低下による気道閉塞
代謝性アシドーシス
代謝のバランスが崩れてpHが酸性に傾いている状態
原因
- 激しい下痢
- 腎不全
- 尿毒症
- 糖尿病性ケトアシドーシス
- 乳酸の蓄積
アルカローシスとは
体内にアルカリが蓄積された、あるいは酸の喪失によって起こる病的な状態
アルカローシスの症状
- 頭痛
- 痙攣
- 筋肉のひきつり
- 傾眠
軽症であるときは無症状なことが多い
呼吸性アルカローシス
呼吸数(換気量)が増加すると、血中の酸素量が増加し、二酸化炭素量(CO2)が減少した結果H+も減少しアルカリ性に傾いた状態
原因
- 肺炎などによる呼吸困難
- 過換気
- 低カリウム血症
代謝性アルカローシス
酸を中和する役割をもつHCO3-が体内に過剰に蓄積した状態
原因
- 激しい嘔吐
- 胃液の吸引
- ループ利尿剤など薬物の使用
診断
上の図を見ていただけると分かるようにHCO3−とPaCO2のバランスで代謝性、呼吸性のアシドーシス、アルカローシスなのかがわかります。
いかがでしたか?
なんとなく酸塩基平衡とアシドーシス・アルカローシスのことはわかったでしょうか?
これに関してはまた後日修正版かなにかを発行したいと思います。
難しすぎて全然わからん!笑
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